「葉っぱビジネス」とは
"つまもの"、つまり日本料理を美しく彩る
季節の葉や花、山菜などを、
栽培・出荷・販売する農業ビジネスのことです。
山あいだからこそ生まれた葉っぱビジネス

四国にある徳島県上勝町は、人口約1300人、高齢化率50%を超える町です。
徳島県のほぼ中央に位置し、徳島市からは約1時間の山あいにあります。地形は平地が少なく急峻で大規模農業には向いていません。
農業には不利なようにも見える地域ですが、山あいの地形・冷涼な気候、高齢者の知恵があり葉っぱビジネスには最適な場所でした。

地域にあるものこそが宝! ピンチが生んだビジネス

1980年頃までの町の産業であった木材や温州みかんなどは厳しい局面をむかえていました。1981年には局地的な異常寒波が上勝町を襲い、みかんが枯死し大打撃を受けたのです。その後町内では、軽量野菜や、椎茸栽培など試行錯誤していました。そんな中、当時農協職員だった故 横石知二(当社代表取締役社長 令和7年8月8日葉っぱの日 永眠)が、町の半数近くを占める高齢者や女性が活躍できる仕事はないかと模索していました。そして、1986年に町の山々にある葉っぱをつまものとして販売しようと発案。ブランド名『彩(いろどり)』として『葉っぱビジネス』がスタートしました。

葉っぱビジネスの仕組み

営農戦略・栽培管理は農家、受注・精算・流通は農協、市場分析・営業活動・システム運営は当社が行う、三位一体のビジネスです。農家は当社が契約しているわけではなく、農協の彩部会の一般的な農家です。当社は農家の皆さんから手数料をいただいて市場分析・営業活動・システム運営をしております。
彩農業の特徴は、商品が軽量で綺麗であり、女性や高齢者が取り組みやすいことです。多品種少量生産であり、種類は300以上、1年を通して出荷しています。現在上勝町内の農家は約140軒。彩の年商はコロナ禍で約1億5000万円(令和2年度)に落込んでいましたが、令和6年度には約2億6000万円となっています。年間売上が約1000万円のおばあちゃんもいます。

葉っぱビジネスを支えるICT
葉っぱビジネスを支えるのはパソコンやタブレット端末で確認できる「上勝情報ネットワーク」の情報です。
専用HPは毎日更新され、受注情報・全国の市場情報・今後の予測・昨年度比・栽培管理情報などが見られます。農家は、情報を分析、マーケティングを行い、葉っぱを計画的に栽培管理し全国へ出荷しています。その他、 自分の売上順位が分かるなど、やる気の出る“ツボ”をついた情報も提供しています。2017年新システム導入時にはSNSを取り入れるなど時代に応じたシステムづくりをしています。
葉っぱビジネスがもたらしたもの

高齢者や女性達に出番と役割ができ、町に活気が生まれました。「葉っぱビジネス」の仕事で「忙しゅうて、病気になっとれんわ!」というおばあちゃんもいます。
地方創生のモデルとしてメディアにも度々取り上げられるようになりました。 2012年吉行 和子さん主演で映画『人生、いろどり』になりました。全国ホール上映となり約15万人が来場されました。 上勝町への視察者が増え、農業体験希望者や移住希望者も増えました。

現状と課題そして未来へ

葉っぱビジネスが始まり約40年が経過しますが売上は近年変わりません。そこには売上げを伸ばすにも、高齢化で生産が追い付いていない現状があります。そんな中、農家の子ども達がUターンし始めたりなど、世代交代の時期を迎えています。私たちは後継者育成のための農業体験・長期研修を受入れ一人でも多くの方が就農できるようにサポートしています。

感謝とともに、
新代表就任のご挨拶

このたび、代表取締役社長を務めさせていただくことになりました、粟飯原啓吾(あいはらけいご)です。 1986年に葉っぱビジネスを立ち上げ、上勝町を代表する産業へと育てあげた横石さん。「人は誰でも主役になれる」――その言葉の通り、町の女性や高齢者の方々が中心となって輝ける舞台を築いてきました。 私は2011年から14年間、横石さんと共に歩みを重ね、「人から信用される人間になること」「素直であること」など、仕事への姿勢や生き方をたくさん学ばせていただきました。 横石さんのこれまでの多大な功績に心から感謝するとともに、葉っぱビジネスがこれからも持続的に発展していけるよう、全力で取り組んでまいります。 今後とも変わらぬご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

- 粟飯原 啓吾 略歴 -

Keigo Aihara's Profile

 1989年 大阪府高槻市に生まれる。

 2011年 内閣府地域活性化推進事業「地域密着型インターンシップ」に参加し、初めて上勝町を訪問
 約2ヶ月間の研修後、株式会社いろどりに入社
 移住促進に関する町からの受託事業を中心に担当

 2017年 当社基幹事業である「彩(いろどり)」の販売促進業務に加え、
 生産者および取引先向けの情報システム管理業務を担当

2020年 彩の生産力向上および後継者育成を目的とした人材派遣事業を開始

 2024年 専務取締役に就任

 2025年 5月代表取締役副社長に就任

 2025年 6月代表取締役社長に就任

会社概要
商 号 株式会社いろどり
所在地 徳島県勝浦郡上勝町大字福原字川北100番1
設立日 平成11年4月2日
連絡先 TEL.0885-46-0166
     FAX.0885-46-0577
     e-mail. info@irodori.co.jp〈代表〉
取締役
 代表取締役会長 花本 靖
 代表取締役社長 粟飯原 啓吾
 取締役 山部 倍生
 取締役 安堵 義和
 取締役 田村 晋
 監査役 平井 吉信
 監査役 池田 憲章
主な株主 上勝町

事業内容
 農産物及び林産物の生産、加工、販売に関する業務
 食料品及び勝浦郡上勝町の特産品の販売
 建築土木資材用木材加工品の販売に関する業務
 観光案内に関する業務
 情報通信システムのソフトウェア―の開発並びに販売
 販売・経営合理化に関するコンサルタント業務
 人材の職業適性能力の開発のための研修実施
 勝浦郡上勝町の農産物及び林産物、
  特産品の広報に関する講演及びセミナーの開催
 労働者派遣事業
一般事業主
 行動計画書 次世代育成支援対策推進法に基づき、
「一般事業主行動計画」(pdf)を公表いたします
企業理念
人に喜んでもらえる仕事をしよう
農家が… 、町の人が…
当社に関わる人々が喜んでもらえることか…
私たちが何かを始める前に掲げる言葉です。
ロゴに込めた思い
急峻な山々の中に1本大きな勝浦川の主流を持つ上勝町。
山あり谷あり、難を転じながら前へ前へ右肩上がりに進む姿を表しています。
葉っぱと共に色濃くしっかりとした深みのある会社を目指しています。
アクセス

※令和4年12月1日(木)より事務所が移転しました。
新事務所:上勝町大字福原字川北100番1 上勝町福原貸事務所「かみかつプラス」
上勝町福原交番横(元JA東とくしま 福原集荷所)です。
一番奥の部屋になります。ご用の際は、入口より中へお進みください。

【 車での所要時間 】
徳島駅~月ヶ谷温泉  1時間
徳島空港~月ヶ谷温泉 1時間40分

国道11号線、55号バイパスを南下
勝浦川橋を右折後
県道16号線でお越しください
【 公共交通機関利用の場合 】
徳島空港から徳島駅行きバスに乗車
徳島駅行きのバスに乗車
徳島駅で徳島バス勝浦線に乗換え
横瀬西停留所で下車
上勝町営バスに乗換え
「平間」で下車
交番横の自動販売機のある建物