南天の由来

新型コロナウイルスの感染者数が一気に減ってきましたね。
こんな時だからこそ、昔から伝えられてきたことを大切にしていきたい。

先日も「縁起のよい樹と日本人」という本を読んで、南天の歴史やなぜ縁起が良いのかを詳しく書いてくれています。とても参考になります。

南天の由来は、古くから「難を転ずる」という由来があり南天をお赤飯に添えるのは、理由があります。

お祝い事に南天の葉を添えて食べるお赤飯。赤い色は厄除けの力があると信じられ、江戸後期から慶事に用いるようになったという言い伝えがあります。
大きな重箱に南天を敷き、赤飯をたくさんつめてという記述があり、江戸時代にも使われていたことがうかがえます。

当時は病気が全快した時には「難を転じて」助かった幸運の印として南天の葉を表向きに添え、逆の場合は葉を裏向きにして不幸にならないようにと願いました。
今もお祝い時にこの習慣が続いているのは、厄よけだけが理由ではありません。南天の葉には「ナンニジン」という成分が含まれており、お赤飯の熱と水分により「チアン水素」を発生させます。このチアン水素にお赤飯の腐敗を抑える作用があるのです。

南天の葉は、先人の知恵がつまった日本ならではの習慣です。